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最初の狩人、ゲールマン のバックアップ(No.1)
資料
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| 最初の狩人、ゲールマンが用いた「仕掛け武器」 すべての工房武器の原点となるマスターピースであり その刃には、星に由来する希少な隕鉄が用いられている ゲールマンは狩りを、弔いになぞらえていたのだろう せめて安らかに眠り、二度と辛い悪夢に目覚めぬように |
| 最初の狩人、ゲールマンの狩装束 まだ工房はなく、日常の衣服を調整したものであるが これが後の狩装束の原型になっていった 狩人が、速さを重視し、狩装束はごく軽いものとする傾向は ゲールマンと、彼の戦闘スタイルが源流にあるのだろう |
| ゲールマンに師事した最初の狩人たち その1人、女狩人マリアの狩装束 カインハーストの意匠が見てとれる 不死の女王、その傍系にあたる彼女は だがゲールマンを慕った。好奇の狂熱も知らぬままに |
| 老ゲールマンの時代に発行された狩人証 もはや意味もなく、ただ過ぎし日を懐かしむものだ それは古い者たちの特権であり、侵すべきものではない そっとしておこう。真にその遺志を継ぐものでなければ |
| 全ての上位者は赤子を失い、そして求めている 故にこれは青ざめた月との邂逅をもたらし それが狩人と、狩人の夢のはじまりとなったのだ |
| ローレンスたちの月の魔物。「青ざめた血」 |
| ゲールマン様にお会いしましたか? あの方は古い狩人、そして狩人の助言者です 今はもう曖昧で、お姿が見えることもありませんが… それでも、この夢にいらっしゃるでしょう …それが、あの方のお役目ですから… |
| ん…、うう… …ああ、ローレンス…ひどく遅いじゃあないか… …私はもう、とっくに、老いた役立たずだよ… |
| …ああ、ローレンス…ウィレーム先生…誰か、助けてください… 誰でもいい、解放してください… …私は夢に疲れました。もう、この夜に何も見えないのです… …ああ、誰か…ううう、ああ… |
新しい狩人に対して助言する全ての狩人の始祖である彼は、ビルゲンワースの学長ウィレームを先生と呼び、ローレンスとも深い関係であることがわかるが、そのローレンスはビルゲンワースのメモに狩人の夢に登場する月の魔物を手に入れたあるいは飼いならした、呼び寄せたらしいことが書かれており、狩人の夢にはゲールマンのみならずローレンスも関係していることが想像できる。
不思議なのはローレンスの些末は最終的に獣化して教会内で頭蓋が奉られているのに対し、ゲールマンの肉体あるいは死体は見つかっていない。
狩人の夢という現実ではない空間でしか、それも曖昧な存在となっており、現実の肉体は行方不明状態となっている。
ただし捨てられた古工房の祭壇に3本目のへその緒があるため、狩人の夢形成の際にゲールマンの肉体が失われた可能性がある。
3本目のへその緒を使用したと思われる狩人の夢の誕生経緯は、メンシスの儀式を彷彿させる。
ただしメンシスの悪夢はメンシス派の彼らが望んで生まれたものであって、3本目のへその緒で邂逅したメルゴーが悪夢を与えたわけではない。メンシスは交信の末に悪夢形成を成し遂げている。
そのため、呼ぶものの声に応えると言われている夢の上位者こそが夢や悪夢の形成に関係している可能性がある。
(その場合、夢の上位者は「青ざめた月」ということになる)
| 全ての上位者は赤子を失い、そして求めている 故にこれはメルゴーとの邂逅をもたらし それがメンシスに、出来損ないの脳みそを与えたのだ (3本目のへその緒) |
| 悪夢の上位者とは、いわば感応する精神であり 故に呼ぶ者の声に応えることも多い (カレル文字「月」) |
夢の上位者と交信するために肉体が朽ちるまでに至ったメンシスに対して、狩人の夢の場合は3本目のへその緒による別の形で夢が形成されたことがわかる。
これは夢の上位者もまた赤子を求める上位者であることを前提にすると、狩人の夢は上位者の赤子となった"誰か"の意志によって形成された、つまり意図して作り上げた夢ということになる。
3本目のへその緒を使用すると脳に瞳を得、上位者になるあるいは上位者に伍する存在へと進化(誕生)することがテキスト及びエンディング「幼年期のはじまり」でわかるが、メンシスの悪夢では3本目のへその緒を落とすのが上位者メルゴーの乳母となっている。
もし狩人の夢の3本目のへその緒を使用した"誰か"がゲールマンならば、
祭壇に3本目のへその緒が今尚置かれている以上、上位者化した姿の彼の肉体は朽ち、意志だけは夢の中に漂っていったということだろうか。
作中の狩人らとゲールマンの狩りは絶対的に違う部分がある。それは獣を人であったと捉えているか否か。
葬送の刃の名前からしてもゲールマンの狩りは葬送の意味を持ち、そこに娯楽や怒りはない。葬送という思想を持つ以上ゲールマンは獣を哀れな人の末路であると捉えているはずである。やむおえずやらなければならない狩りであると。
もともと獣の病は感染の危険性もあるため獣狩りは必要不可欠。治療法も見当たらない状態での最善の策は獣化した人間を殺す方法しかない。
その残酷な運命を忘れない狩りをゲールマンは持っている。
しかし時を重ねるごとに工房は枝分かれしていき、狩りの方向性に違いが生まれ、弔いとは程遠いものへと変化していった。
医療教会は病原に近づくことも研究であるといい、火薬庫などは狩りの方法に娯楽を求めたりするなど、狩りを自らの欲望や利益のために行うようになり、そこに弔いは存在しなくなった。
| 狩人など、この人殺しが! 獣だと?獣だとっ? あんたに何が分かる! 俺だってなあ! (身を窶した男) |
ただしデュラのように獣を狩ることすらもやめることは違うようである。
| 工房の異端「火薬庫」との交わりで知られるデュラは ごく優しく、そして愚かな男だった 故に旧市街の惨状に絶望し、狩人であることを止めたのだ (灰の狩装束) |
先述したとおり獣狩りは必要不可欠である行為であるため獣の命を救う人道的対処は確かに必要ではあるが、それは逆に獣化していないヤーナムの人々を蔑ろにしているのと同じである。
デュラを愚かと称されるのは恐らくそういう青臭い部分であるだろう。しかし間違っているとは言えない。考え方の違いとも言うべきか。
ゲールマンの考える狩りが葬送、弔いならば、
狩人の夢という場所で助言者を務める彼は、同じ思考を他の狩人にも持ってほしい願いがあるからであるだろう。
でなければ彼が助言者という立場になる意味はない。工房だけ開放していれば狩人は勝手に狩りを行うだろう。
しかし狩りというのは獣を殺すことが狩りではない。かつて人であったという思いを理解し弔うことこそが狩りであり、同時にそれは狩りに没頭し獣以外も殺し始める血に酔った状態から遠ざかる思想でもある。
ゲールマンが持っている狩りの思想を受け継がせるための場所こそが狩人の夢であり、それに依る主人公はいわば教え子である。
最後、大樹の下で問われる目覚めを受け入れるか否かの選択肢は、いわば主人公がどういう意志を持っているかの試しであり、
狩りは夜明けと共に完結する。そしてまた次の獣狩りに備える。狩りに終わりが来るならそれは望ましいものだ。目覚めを受け入れないということは狩り続けたいという思いがあるからとしか考えられない。
それがゲールマンの考えである。
| (任せないを選択) なるほど、君も何かにのまれたか。狩りか、血か、それとも悪夢か? まあ、どれでもよい そういう者を始末するのも、助言者の役目というものだ… |
しかし獣の病蔓延の原因をつぶすまでの期間で、プレイヤーはゲールマンの寝言を聞くことが出来る。
狩りに確かな意志を持って行っていたはずの彼が、夢という形で意図的にこの構造を生み出した可能性があるにも関わらず、疲れ、泣いている。
端々に伝わるローレンスとの関係などから、友の帰りを待っているのだろうか。
真相は曖昧だが、目覚めを拒否する選択には悪夢や狩りなどを続けたいことの他に、別の意志が主人公(プレイヤー)にもあったのかもしれない。
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