最初の狩人、ゲールマン のバックアップ差分(No.6)
#contents *資料 [#k7183f2e] #region(関連テキスト) -葬送の刃 | 最初の狩人、ゲールマンが用いた「仕掛け武器」&br;すべての工房武器の原点となるマスターピースであり&br;その刃には、星に由来する希少な隕鉄が用いられている&br;ゲールマンは狩りを、弔いになぞらえていたのだろう&br;せめて安らかに眠り、二度と辛い悪夢に目覚めぬように| -ゲールマンの狩装束 | 最初の狩人、ゲールマンの狩装束&br;&br;まだ工房はなく、日常の衣服を調整したものであるが&br;これが後の狩装束の原型になっていった&br;&br;狩人が、速さを重視し、狩装束はごく軽いものとする傾向は&br;ゲールマンと、彼の戦闘スタイルが源流にあるのだろう| -マリアの狩装束 | ゲールマンに師事した最初の狩人たち&br;その1人、女狩人マリアの狩装束&br;カインハーストの意匠が見てとれる&br;不死の女王、その傍系にあたる彼女は&br;だがゲールマンを慕った。好奇の狂熱も知らぬままに| -古びた狩人証 | 老ゲールマンの時代に発行された狩人証&br;もはや意味もなく、ただ過ぎし日を懐かしむものだ&br;&br;それは古い者たちの特権であり、侵すべきものではない&br;そっとしておこう。真にその遺志を継ぐものでなければ| -3本目のへその緒(捨てられた古工房) | 全ての上位者は赤子を失い、そして求めている&br;故にこれは青ざめた月との邂逅をもたらし&br;それが狩人と、狩人の夢のはじまりとなったのだ| -ビルゲンワースのメモ | ローレンスたちの月の魔物。「青ざめた血」| -台詞(人形) #endregion #region(台詞) |やあ、君が新しい狩人かね&br;ようこそ、狩人の夢に。ただ一時とて、ここが君の「家」になる&br;私は……ゲールマン。君たち狩人の、助言者だ&br;今は何も分からないだろうが、難しく考えることはない&br;君は、ただ、獣を狩ればよい。それが、結局は君の目的にかなう&br;狩人とはそういうものだよ。直に慣れる…&br;この場所は、元々狩人の隠れ家だった&br;血によって、狩人の武器と、肉体を変質させる。狩人の業の工房だよ&br;もっとも、今は幾つかの器具は失われているがね&br;残っているものは、すべて自由に使うとよい&br;…君さえよければ、あの人形もね…| &br; |今宵は月も近い。獣狩りは、長い夜になるだろう&br;もし獣が君の手にあまり、大きく恐ろしいのならば、聖杯を求めるとよい&br;かつて多くの狩人がそうしたものだ&br;聖杯は神の墓を暴き、その血は狩人の糧になる&br;…聖体を拝領するのだ…| &br; |聖杯の多くは、神の墓そのものにあり…&br;地上に持ち帰られた聖杯は、ごく少ない&br;その行方も分からないものばかりだが…&br;懐かしい狩人たちの話が、今もそのままであれば&br;聖杯の1つは、谷あいの市街に祀られているはずだ&br;だが、今やそこは…&br;獣の病が蔓延し、棄てられ焼かれた廃墟、獣の街であると聞く&br;…狩人に相応しいじゃあないかね| &br; |医療教会、今やそう呼ばれる血の医療者たちは&br;古い狩人、ルドウイーク以来、狩人の庇護者でもあり&br;独自の工房を持ち、武器を作った&br;…彼らの多くは、もはや狩人を忘れているようだが&br;それでも、それは狩人の役に立つものだ&br;だから君にも、先人たちの遺言を伝えておこう&br;「オドン教会を上りたまえ」| &br; -人形 | ゲールマン様にお会いしましたか?&br;あの方は古い狩人、そして狩人の助言者です&br;今はもう曖昧で、お姿が見えることもありませんが…&br;それでも、この夢にいらっしゃるでしょう&br;…それが、あの方のお役目ですから…| -ゲールマンの寝言 -寝言 | ん…、うう…&br;…ああ、ローレンス…ひどく遅いじゃあないか…&br;…私はもう、とっくに、老いた役立たずだよ…| #br | …ああ、ローレンス…ウィレーム先生…誰か、助けてください…&br;誰でもいい、解放してください…&br;…私は夢に疲れました。もう、この夜に何も見えないのです…&br;…ああ、誰か…ううう、ああ…| -選択肢 |…狩人よ、君はよくやった。長い夜は、もう終わる&br;さあ、私の介錯に身を任せたまえ&br;君は死に、そして夢を忘れ、朝に目覚める&br;…解放されるのだ&br;この忌々しい、狩人の悪夢から…&br;&br;(介錯に身を任せる)&br;…さらばだ、優秀な狩人&br;血を恐れたまえよ&br;&br;(任せない)&br;なるほど、君も何かにのまれたか。狩りか、血か、それとも悪夢か?&br;まあ、どれでもよい&br;そういう者を始末するのも、助言者の役目というものだ…&br;…ゲールマンの狩りを知るがいい&br;&br;(負け)…君、死を受け入れたまえよ&br;夜を解放されるのだから…&br;&br;(撃破)&br;すべて、長い夜の夢だったよ…| #endregion *考察 [#cbc3d825] 主人公に助言する狩人の始祖である彼は、ビルゲンワースの学長ウィレームを先生と呼び、ローレンスのことも知っている。 ローレンスに関する台詞からして彼とはなにかしら似た思想のもとで現在の境遇に至っていると考えられ、狩人の夢にはゲールマンのみならずローレンスの思惑も関係していると考えられる。 不思議なのはローレンスの些末は描かれたのにゲールマンの肉体あるいは死体は見つかっていないこと。 狩人の夢という現実ではない空間で、それも人形が言うには曖昧な存在となっており、ゲールマンの現実における肉体が行方不明状態となっている。 捨てられた古工房の祭壇に3本目のへその緒があることからして、狩人の夢形成の際にゲールマンの肉体が利用され、失われた可能性がある。 狩人の夢の中で主人公に助言する右足が義足の老人。 彼の寝言からビルゲンワースの学長ウィレーム、およびローレンスのことも知っているあたり、ビルゲンワースに近しい人物だった可能性があるが、学徒であったかどうかは不明。 夢の中で主人公を(曖昧なことを言いながらも)助言者としてアドバイスする立場でありながら、最終的には主人公に選択を迫り、ことの返答次第では敵対したりする複雑な人物。 しかし彼自身は狩人の夢に居続けること自体は寝言から察するに苦痛に感じており、行動と本心の間に矛盾が生じている。 ***肉体はどこへ消えたのか [#tcac20d6] メンシスの悪夢が交信の末に悪夢の上位者(「感応する精神」「呼ぶものの声に応える」)と通じたことで形成を成し遂げたことに対し、狩人の夢は3本目のへその緒で夢の形成に至ったということが読み取れる。 (メンシスの悪夢自体はメルゴーとの邂逅とは別である可能性がある) | 全ての上位者は赤子を失い、そして求めている&br;故にこれはメルゴーとの邂逅をもたらし&br;それがメンシスに、出来損ないの脳みそを与えたのだ&br;(3本目のへその緒)| #br | 悪夢の上位者とは、いわば感応する精神であり&br;故に呼ぶ者の声に応えることも多い&br;(カレル文字「月」)| 夢の形成が夢を望む者の願いや思想が悪夢の上位者によって形どられるものなら、狩人の夢も同様に3本目のへその緒で上位者の赤子となった"誰か"の意志によって形成された、つまり意図して作り上げた夢ということになる。 もし狩人の夢の3本目のへその緒を使用した"誰か"がゲールマンならば、 祭壇に3本目のへその緒が今尚置かれている以上、上位者化した姿の彼の肉体は朽ち、意志だけは夢の中に漂っている状態とも考えられる。 **狩りの違い [#rda2594c] 作中の狩人らとゲールマンの狩りは思想的に違う部分が存在する。 彼の仕掛け武器「葬送の刃」の名前およびテキスト内容からわかるとおり、ゲールマンの狩りは娯楽や怒りではなく葬送という弔いの思想を持っているということ。 もともと獣の病はヤーナムの中では感染の危険性もあるという不確かな真実が広まっているうえ、治療法も見当たらない状態。 ヤーナムを治める医療教会、ならびに民衆らが狩人による獣狩りを認識し、必要としている状況というのは殺すことでしか現状を打破する方法がないことの表れでもある。 そういった殺人行為が正当化されてしまう残酷な状況を葬送として位置付けていたのがゲールマンだとうことになる。 しかしそのゲールマンから始まった狩人と工房は、時を経て枝分かれしていき、弔いとは程遠いものへと狩りの思想が変化していったと考えれる。 研究を名目にした医療教会の狩り。狩りに娯楽性を求めた火薬庫。 | 狩人など、この人殺しが!&br;獣だと?獣だとっ?&br;あんたに何が分かる!&br;俺だってなあ!&br;(身を窶した男)| ただしデュラのように獣を狩ることすらもやめることは違うようである。 | 工房の異端「火薬庫」との交わりで知られるデュラは&br;ごく優しく、そして愚かな男だった&br;故に旧市街の惨状に絶望し、狩人であることを止めたのだ&br;(灰の狩装束)| 先述したとおり獣狩りは残虐行為と同義であるため獣の命を救う人道的対処は確かに必要ではあるが、それは逆に獣化していないヤーナムの人々の安全を蔑ろにしていることと同じ。 デュラが愚かと称されているのは、恐らくはこういった悲劇的な状況に向き合いきれなかったが故に出た彼なりの答えのことを指していると考えられる。 ***ゲールマンの意志と主人公の選択 [#q9185442] ゲールマンの考える狩りが葬送、弔いならば、 狩人の夢で助言者である彼は、同じ思考を他の狩人に継承するためだと考えられる。 狩りとはかつて人であったということを理解し弔うことこそが狩りであり、狩りは没頭するものではない。 ゲールマンが持っている狩りの思想を受け継がせるための場所が狩人の夢であり、それに依る主人公はいわば教え子とも言える。 大樹の下で問われる目覚めを受け入れるか否かの選択肢は、主人公が見出した狩りの意味を試すための問いかけだと。 狩りは夜明けと共に完結する。そしてまた次の獣狩りに備える。狩りに終わりが来るならそれは望ましいものだ。目覚めを受け入れないということは狩り続けたいという思いがあるからとしか考えられない。 ゲールマンの質問の意図はそういった意味が含まれていると考えられる。 | (任せないを選択)&br;なるほど、君も何かにのまれたか。狩りか、血か、それとも悪夢か?&br;まあ、どれでもよい&br;そういう者を始末するのも、助言者の役目というものだ…| しかし獣の病蔓延の原因をつぶすまでの期間で、プレイヤーはゲールマンの寝言を聞くことが出来る。 狩りに確かな意志を持って行っていたはずの彼が、夢という形で意図的にこの構造を生み出した可能性があるにも関わらず、疲れ、泣いている。 端々に伝わるローレンスとの関係などから、友の帰りを待っているのだろうか。 真相は曖昧だが、目覚めを拒否する選択には悪夢や狩りなどを続けたいことの他に、別の意志が主人公(プレイヤー)にもあったのかもしれない。 *コメント [#d798b09f] #pcomment(,reply,10) &color(Red){''&size(20){※できるだけ改行は控えましょう。(不必要にEnterで行変えない!)};''}; &color(Red){''&size(20){※ツリー化を心がけましょう。(レス書き込む前に(&attachref(画像置場/radio.jpg,nolink,ラジオボタン);)をチェック!)};''}; #br |