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血の遺志 のバックアップ(No.2)
資料
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| 夢に依る狩人は、血の遺志を自らの力とする 死者に感謝と敬意のあらんことを |
| 強い遺志が濃厚な死血を生む それは偏執にも似て、人の強さを支えるものだ |
| 脳裏に刻まれた逆さ吊のルーン。狩人の徴 これを強く思うことで、血の遺志を捨て、狩人は目覚めをやり直す すべてのできごとが、まるで悪夢であったかのように |
| カインハーストの血族、血の狩人たちが 人の死血の中に見出すという、おぞましいもの 血の遺志の中毒者、すなわち狩人こそが、宿す確率が高いという 故に彼らは狩人を狩り、女王アンナリーゼは 捧げられた「穢れ」を啜るだろう 血族の悲願、血の赤子をその手に抱くために |
| ビルゲンワースの学徒、筆記者カレルの残した秘文字の1つ それは悪夢に住まう上位者の声を表音したもので 「月」の意味が与えられ、更なる血の遺志をもたらす 悪夢の上位者とは、いわば感応する精神であり 故に呼ぶ者の声に応えることも多い |
| はじめまして。狩人様 私は人形。この夢で、あなたのお世話をするものです 狩人様。血の遺志を求めてください 私がそれを、普く遺志を、あなたの力といたしましょう 獣を狩り…そして何よりも、あなたの意志のために どうか私をお使いください |
狩人の夢の中において血の遺志は人形による能力アップ時と使者によるアイテムの売買で消費される。
また聖杯ダンジョンにおいても水盆の使者からアイテムを買うことが出来るが、血の遺志による取引はヤーナムでは行われておらず、あくまで夢の中でしか取引はされていない。もしくは「穢れ」という形でアンナリーゼとの接触ができるようになっているだけである。
この血の遺志についてを人形は”普く意志”という表現をしており、主人公が持っている意志そのものという印象を受けるが、あくまで名前に「血の」が付く以上、抽象的あるいは概念的な意味の意志ではなく物体的な実存しているものとして描かれている。
ただ、かといって血の遺志を物体的なものとして捉えるというのも難しい。わざわざ「遺志」という表現を付け足している以上ただの血ではないからだ。
そのため血の遺志は、「血」というものに含まれている物体的な意味に加え、抽象的・概念的な意味での「血」をも表した比喩表現のものだと思われる。
遺志(意志)という言葉もブラッドボーンの世界では多くの面で使われいるため、血と意志は同じ意味を持つものとして考えたほうがいいのではないだろうか。
| だが狩人は、遺志により意識を保ち、その副作用だけを利用する (青い秘薬) |
| この檻は意志を律し、また俗世に対する客観を得る装置であり 同時に、夢の上位者と交信するための触覚でもある そして、これは実際に、彼らを望む悪夢に導いたのだ (メンシスの檻) |
そもそも「血」には人体に流れる欠かせないものであると同時に、宗教的な意味、そして様々な比喩表現に使われる。
争いごとなどでは「血を流す」。多大な努力を言い表すときは「血の滲む様な」。人間らしい情を持たないことを「冷血」といったぐあいに多く使用されている。
特に血と意志を結びつける比喩として近いのが「~の血が流れている」というもの。
言うなればその者が持つセンスを表すもので技術が必要なものを扱う場合などに使われたりするが、この比喩は同時に思想・思考などにも使われたりする。
この比喩は血が持つ遺伝という生物的役割から来ているものでもあるため、先代の後継という前提条件がなければ成立しないこれはまさしく血そのものを言い表している。
(血そのものとは言ってないが、シモンとの会話の中で登場する「ビルゲンワースの末裔」という言葉も、思想・思考を血脈という形で比喩したもの)
| (興味があるを選択) 悪夢の内に秘密を感じ、それを知らずにいられない… あんたもう、ビルゲンワースの立派な末裔というわけだ |
また、ゲームスタート時のフェイスメイキングにおいて初期能力値を決めるのは主人公が経験した過去である。
血筋や境遇など主人公の様々な出生や経験を経て最終的に狩人に辿り付くが、能力値の長所短所はすなわち狩人としての自分自身であり、それを形成したのは自らのいきさつ。自分に流れている血そのものと表現できるのではないだろうか。
やがて狩人になり、狩りをどんな形で行うのか、目的は何か。それらは狩りを通して経験する様々な経験や思想の影響で遺伝し、最終的な目標の意志を掴む。
血の意志とはすなわち、血という深いところまで根付く、自らを形成した意志そのもののことではないだろうか。
得られる血の遺志を増やす「月」はメンシスにゆかりがある地で獲得できるが、そもそも月の存在は作中でも謎が多い。
象徴的なものとして捉えることも出来るし、月の魔物といったように名前から様々な憶測ができる存在でもあるうえ、確実的な描写もない。
ただ、月が登場するのは時間的な意味でのヤーナムの地と夢あるいは悪夢という体裁をとった中である(例外として狩人の悪夢があるが)。
「夢(悪夢)」という形はメンシスの檻のテキストなどから人々の意志によって望まれて実現した空間であることがわかるが、ミコラーシュらしきミイラが再誕の広場の先の教会内にあるところからして夢というものは現実世界で死を迎えても尚そこに居続けることができる空間だと思われる。
| ああ、これが目覚め、すべて忘れてしまうのか… (ミコラーシュ打倒時の台詞) |
記憶している夢もあればすぐ忘れてしまう夢もあるように、ブラッドボーンにおける夢や悪夢はまさしく夢そのものとして描かれている。
その夢を見るのは人が寝静まる夜の時間。恐らくヤーナムの獣狩りの夜に合わせた形で描写したのが夢であると想像できるが、夜は月がよく見えるのが常。
すなわちブラッドボーンにおける月は夜を象徴し夢を象徴していると考えることが出来る。
メンシスの悪夢で月が大きく浮かぶ光景はまさしく夜、そしてメンシスらが望んだ夢を強く感じさせるが、同時にこれはメンシスらの意志によって作られた空間でもある。
彼らの望む夢への強い意志は肉体が朽ちるほど強靭なものであったことは想像しやすいが、それはまさしく血の遺志といえるべきものではないだろうか。
夢の上位者がその強い意志に応じ、夢という空間を与える。その夢の上位者が夜と夢を象徴とする月ならば、カレル文字の効果も納得できる。
血の遺志を自らを規定するほどの強い意志のことであるならば、アンナリーゼが欲する「穢れ」を持つものが”血の遺志の中毒者”たる狩人であることの問題が不可解になる。
そもそも血の中毒者ではなく血の遺志の中毒者であるため、そこにはなにかしらの物体的なものに対する中毒という意味に受け取れるが、血の遺志という言葉自体の曖昧さや難解さもあいまって中毒という表現にいささか疑問を感じずにはいられない。
また穢れという言葉自体も多種多様な意味があるうえ、アンナリーゼ擁するカインハースト自体が医療教会から穢れた存在という目で見られていることもあり、穢れという言葉自体に両者からの偏見的な視点が含まれている可能性がある。
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