啓蒙 のバックアップ(No.3)

資料 Edit

啓蒙という単語は「光で照らされること(蒙(くら)きを啓(あき)らむ)」となっており、理性主義の考え。
偏見を取り払い、人間本来の理性の自立を促す思想の名前。
17世紀ヨーロッパから始まり18世紀にピークを迎えた主要な思想の名前で、啓蒙時代とも称されるほど影響を与えるものとなった。
特に当時の専門機関は積極的にこの思想を取り入れるようになり、フランス革命にも影響を与えたとされている。
しかし人の理性では説明できない信仰や生の意味などに対しては思想的説得力が弱く、次第に別の思想へと枝分かれしていくようになった。

考察 Edit

今作における啓蒙も、実際と同様「偏見を捨て理性の範囲で物事を自然に見る」の意味で捉えると分かりやすい。

  • 啓蒙を獲得する状況
    • 未踏査のエリアに到達
    • ボスとの会敵及び撃破
    • 特別な人物と出会う
    • 狂人の智慧を使用

これらは全て主人公が目にしたもの、成し遂げたもの、使用したものであり、それで啓蒙が上がるということは、
主人公の中にある人の理性の範囲で得られた景色、経験が偏見を捨て(軽減され)、世界の自然体を少しばかり見えるようになったという意味になる。
事実、啓蒙の上昇に伴ってオドン教会に纏わりつくアメンドーズが赤い月が現れる前に見えるようになったりするなど、主人公が見ている世界の認識が広くなっていっていることを意味している。
またヤーナム民が異邦人を嫌ったり教会以外の狩人を蔑んだりするなどヤーナム全体が強い偏見に染まっていることからも、啓蒙による認識の幅が極端に狭まっている状況下であるとも考えられる。




  • 「自然に見る」という言い方は分かりやすくないんじゃない?
    啓蒙は英語で enlightenment。lightが入ってることから分かるように「明るくすること」。
    これは書かれてることと重複するけど、啓蒙は「蒙(もう、暗いこと)を啓く(ひらく)」。
    良く見えない暗いところに光を当てて見えるようにするってことですね。
    今作で言えば、ヤーナムに来た時は世界は良く分かっておらず、真っ暗な状態。
    そこに発見があって、ポツポツと光が当たっていく。
    だから、各地を巡ったりボスと出会ったり人物と出会うことで啓蒙が増えていく。
    ヤーナムの民が啓蒙による認識の幅が狭いという言い方も不自然に思う。
    適切なのは認識の幅が狭く、啓蒙が低い、という言い方じゃないかな。
  • 「自然を見る」が正しいのかな?
    「暗いところに光を当てて」というのは偏見による見方の一方的化からの脱却も含まれてます。
    啓蒙は思想のことなので、知って啓蒙が増えるという形に作中ではなってますけど、そこには無知が故の偏見というものもあるわけですので全て自分の中の考え方の話です
    「啓蒙による認識の幅が狭い」ということについては自分も迷ってます。けれども「啓蒙が低い」という表現も疑問です。ゲーム的には数字で表せますけど、構造的には低いも高いもないので

なぜ発狂しやすくなるのか Edit

アイテム狂人の智慧は、いわゆる狂人が得ていた知識である。
それを使用すると啓蒙を得るという現象はすなわち、知識を獲得したことによる偏見の軽減化が発生しているため。
上記の啓蒙を獲得する状況は全て「知る」ということが関係しており、目や耳、そして脳で捉えたものを受け入れることによって自己完結していた真実を本当の真実に近づけさせる。
曖昧なもので認識していたものを知ることで確信に変わる。狂人の智慧は知るための知識を与えるものである。
しかし人の知識では説明できない存在、上位者や悪夢の存在などが作中多く存在し、そしてそれが真実であるとなっているため、
尋常ならざる真実を知ってしまった高啓蒙状態は、多くの知識を基に人とは遠い思考を持ってしまうため、人としての認識能力を超えてしまっている状況下であると考えることができる。
自らのキャパシティを超えた思考で脳が悲鳴を上げることが、啓蒙と発狂の関係ではないだろうか。

赤い月が現れた世界と啓蒙の関係 Edit

あらゆる儀式を蜘蛛が隠す。露わにすることなかれ
啓蒙的真実は、誰に理解される必要もないものだ

ビルゲンワースにあるメモにはロマが隠したとされる儀式、メンシスの赤い月を呼ぶ儀式についてもたらされる世界を”啓蒙的真実”と言い表している。
メンシスの儀式によって起きた現象の主なもので住民らの無差別な獣化があるが、その現象を啓蒙的真実とするのは人の本質が獣であるからを根にする。
ヤーナムは同じ人間でありながらも病を広げる原因でもある獣を忌み嫌っている。人と獣は同じであるという真実を知らないため、彼らは真実を知ろうとも見ようともしないのは当たり前である。
ヤーナムはそういった偏見に塗れた都であるため、啓蒙思想とは程遠い存在に位置している。
しかしメンシスの儀式によって啓蒙的真実、すなわち偏見を捨てさせ、真実を無理矢理見せる状況が生み出された。これは同時に常人にも上位者が見えるようになることにもなる。
偏見を失った人々は本質である獣を受け入れてしまい、獣化する。
赤い月の世界は常人皆の認識の幅を広げる環境下であるということが、ビルゲンワースのメモで把握できる。

コメント Edit

最新の10件を表示しています。 コメントページを参照 画像を非表示

  • 啓蒙は純正漢語という指摘について。wikipediaの和製漢語より『新漢語は2種に分けられる。1つは、「科学」、「哲学」、「郵便」、「野球」など、新しく漢字を組み合わせて作った、文字通り新しい語である。もう1つは、「自由」、「観念」、「福祉」、「革命」など、古くからある漢語に新しい意味を与えて転用・再生した語である。』これの後者であるという認識を加えていただきたい。 -- 田中太郎? 2016-09-02 (金) 22:53:07
  • 稚拙な質問で申し訳ないのだが、脳喰らい共の攻撃で啓蒙が減少するのは脳細胞を実際に捕食され、その脳細胞に蓄えられていた知識等が物理的に失われたからという事でいいのか? -- 2016-03-14 (月) 19:09:59
    • 私はもしかしたら啓蒙にも形があって、それを吸われてるのかもしれないと思っています。狂人の智慧も頭蓋の中に光る何かがあるように見えますし、夢の中での取引にて消費も出来ますので。でも物理的な要因も充分ありえそうですね。 -- [[ ]] 2016-11-29 (火) 06:23:13
      • 啓蒙の形ってエーブリエタースの先触れのナメクジそっくりなんだよね。もしかしたら神秘的な知識は生き物として、記憶から放たれるとああやって形を得るのかもしれない。そんな海外サイトのSCP的な考え方があっても面白いね -- 2016-12-02 (金) 16:39:21
    • 思いっきりダメージ受けてるんだし、物理的に脳を弄っていると考えるのが妥当だろうとは思うけどな。精神的なものであれば発狂がちゃんとあるんだし -- 2016-12-02 (金) 15:29:16
      • むしろ発狂でダメージ受けてるから物理的に脳いじいじされてるとは言えないんじゃないの?いじっている可能性はもちろんあると思うけど、脳細胞をあんなにずっこんばっこんされたら啓蒙だけで済むほうが不自然 -- 2016-12-02 (金) 16:34:05
      • ↑あれただの通常ダメージだろ -- 2016-12-05 (月) 19:47:28
      • むしろ発狂でダメージ受けてないから物理的に脳弄られてるんだよなぁ -- 2016-12-05 (月) 21:44:23
      • 発狂ていうバッドステータスじゃなくて啓蒙吸われたことによるダメージってことじゃね? -- 2016-12-06 (火) 07:24:21
      • 物理的にいじいじされてる可能性はもちろんあるって書いてるんだけどなぁ・・・ダメージは上の人が言っているように毒だろうが発狂だろうがダメージ受けるんだから、啓蒙吸われたことによるダメージでもツジツマ合うよねって。ただあんなにずっこんばっこんされてるのに啓蒙だけですんだら不自然だよねって。どこか難しいところあった? -- 2016-12-06 (火) 10:47:34
  • 啓蒙について私が感じて思ったことを殆ど整理せずに垂れ流す事をお許しください。ゲームで起こる事には何かしら意味があるという事が前提で話させていただきます。 意味不明で支離滅裂なので迷惑なら削除をよろしくお願いします。 啓蒙は取り引き出来ますね、水盆の使者と。彼らは何故啓蒙と装備やアイテムを交換してくれるのでしょうあとどうやって交換しているのでしょう(ダメージ受けないし…)、何故血による交換とも違うものをくれるのかもわからない。そして夢以外で会える聖杯にいる使者はいったい何故あんな所にいたのか…夢のそれとは別個体なのか… ハッキリ言って「仕様だから」で切り捨てられたら一発の話ですが何となく気になったので。 あとはマルチプレイするときなどに啓蒙を消費して他の次元から他のプレイヤーを召喚?または移動?させている点です。 人知を超えた知を消費して移動させている?または「啓蒙」そのものが何らかのエネルギーの結晶? もしかしたら「再誕者」が出て来るワープホールは鐘を鳴らす女が啓蒙を消費して召喚している?それができるなら赤い月からは割と膨大な量の啓蒙を消費すれば何でも召喚できちゃったりする?啓蒙が尽きたら白痴になる?。 狩人呼びの鐘そのものも不気味です、説明文には地下遺跡で発見されたとありますが実際には水盆の使者の親戚みたいな奴がもってきます、お前らそれどこから持ってきたんだと、もしかしたらゲル爺の私物かもしれないけど。 あとこれは微妙な話ですが、このページには啓蒙は自分の知らない事を知る事でものごとを自然にみる事ができ、それが啓蒙があがるということといった趣旨の記述がありますがマルチプレイでホストのボスを倒しても啓蒙が上がりますよね…マルチプレイできる面とは殆どの場合自分が倒したボスであり過去の出来事である筈で、ある意味既知の事柄なのにどうして啓蒙が上がるのでしょうか?「異世界で体験した事だからまた違った存在だから」といわれればそうなのですが… 話は変わりますが啓蒙なしに指だけでも動かした旧工房の人間(獣)の智慧も十分にすごいと思いました。 いや断片的に啓蒙を得ていた可能性もあるけど… できるだけ全体のページを見たつもりですが以上の事柄について既に記述があった場合は本当に申し訳ないです、ごめんなさい。記述自体もわからんわからんばかりで本当に申し訳ないです -- 谷下? 2017-07-16 (日) 21:58:37
    • とりあえずもう一回ゲームをやり直して来い -- 2017-07-26 (水) 01:59:30
  • 啓蒙とはすなわち暗闇を照らし、真実を詳らかにすることだ。だが真実には知るべきでないものもある。隠されているものには隠されるだけの理由があるのだ。…的な意味で狂気耐性が下がるんだと思ってるよ -- 2017-12-01 (金) 09:48:56
  • 啓蒙が上がれば発狂しやすくなるのは分かる。掛け算を理解する時間は足し算を知っている人と数字しか知らない人では差異が出るし。でも啓蒙が全くない(数字すら知らない)の時も発狂はするんだよな…。しかも発狂したからといって啓蒙が上がるわけでもない。じゃあ発狂ってなんだ?棍棒で殴られるのと一杯の目玉で見つめられるのと瀉血のL2に共通点があるとは思えないんだ。
    ましてやそれが啓蒙に関係するとなると訳がわからない。あぁ偉大なる宮崎よ、智慧を授けてくれ… -- 2018-07-29 (日) 14:21:34
    • そもそもこのゲームにおける啓蒙って本当にただの「知識」なんですかね…。神秘に触れる以外にも頭蓋やへその緒を使用(摂取orなにか)することでも増える辺り獣化の病とは別の伝染病的の類いじゃないかと思うんだよね。脳喰らいに物理的に吸われるし。啓蒙取引で一気に啓蒙を失うと獣化ゲージが溜まる点からも狩人の体内で常に啓蒙と輸血液由来の獣の因子がせめぎあってると取ることができるし。あと、発狂のエフェクトは見るからに大量出血なんだけど、これはむしろ大量出血して輸血液テキストの「生きる感覚」が急激に失われたことによる混乱を発狂と捉えてるんじゃないだろうか。とすると啓蒙が高まる→発狂しやすくなる=血に潜む獣化の因子を排出しやすくなる体質に変化する→獣の愚かを克服する→上位者に近づく物理的な要因という図式が成り立つ。つまり啓蒙とは獣化ならぬ上位者(or眷属)化の根源で、しかも物質的な何かと言えそうなんだけども、じゃあ具体的になんなのかはわからん…。形だけ真似するビルゲンワースのアホ共的には瞳なんだろうか。 -- 2018-07-29 (日) 21:42:36
      • 「次元を跨ぐ音色を発生させて・別世界の狩人達が断絶を超えて協力できるようにする」狩人呼びの鐘を機能させるのに消費されたり、啓蒙取引でアイテムに変える事ができたりする辺り何らかの(次元干渉に利用できる?)エネルギーとしての性質は持っている雰囲気は感じる -- 2024-04-12 (金) 14:27:34
    • 啓蒙が情報をきちんと受け取る為の力(少なくともその側面のあるもの)であるとして、「血(その中の生きる感覚?)」を対象としてのある種のハッキングが発狂(悪性情報を受け取って異常が出る)で何も無しだと血が全部結晶化して死ぬ(メンシスの悪夢に血石の塊が転がってる理由)けど少なくともプレイヤー狩人の発狂は自動瀉血で軽減されてるから確定即死ではない、みたいな? 瀉血の槌はオーバードウェポン的な「自分自身をハッキングする事で血を固めて槌の頭にしてる」とかそんなアレで自分で自分を発狂させてるパターンだと思う -- 2024-04-12 (金) 14:18:37
  • 上の啓発の話でも思ったけど啓蒙=知識じゃなくて、啓蒙=正しくものを見る力なんじゃないかと思った。
    啓蒙が高いと対象をより詳しく細かく識ることができるから発狂しやすくなるんじゃないんかなあ -- 2018-08-22 (水) 23:20:53
  • ということで諸君、啓蒙を高めたまえよ。さすれば上位者(編集者)が瞳を与え、我々も意味を知ることが出来るだろう(啓蒙99) -- 2020-02-20 (木) 22:02:43
  • ググっても記述が出てこないので怪しい知識なんだけど、「蒙」という字は「盲」に通じていて、昏く見えていないことを指す。つまり、蒙を啓くとは盲を開くことでもある。実際、啓蒙のアイコンは瞳。ゲーム内でも超越的真実を見ること、隠すこと、瞳を得ること、瞳を探すことは啓蒙と強い関わりがある。超越的でない凡庸な眼球はヤーナムの街では無価値な石ころとして扱われる、あるいはそのように本当に変化している。「脳に瞳を得るのだ」とはそのまま「啓蒙せよ」という意味でもある。 -- 2021-08-23 (月) 04:00:23
    • つまり啓蒙と瞳の関について追記してほしい -- 2021-08-23 (月) 04:04:45
  • 前提として、ゲーム内での啓蒙の説明を載せて欲しいな。歴史的経緯から解体するアプローチはいいと思うけど、ゲーム内でどのように説明されているかは考察に欠かせないでしょ。
    「啓蒙の度合い。人ならぬ知識を得るほどに高まる。特別な鐘を鳴らすときに必要となり、また高いほど発狂しやすい」 -- 2021-10-12 (火) 05:47:45
  • 周知の事柄であれば申し訳ないのですが、ホルクハイマーとアドルノの「啓蒙の弁証法」内に「啓蒙は神話に退化する」との記述があり、本著内での内約は長いためここでは省きますが、システム面のテイストとして元ネタっぽいなと思い、書き残しておきます -- 2023-11-20 (月) 20:00:24
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