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啓蒙 のバックアップ(No.5)
資料
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| 啓蒙(Wikipedia) http://ja.wikipedia.org/wiki/啓蒙思想 ![]() |
今作における啓蒙も、実際と同様「偏見を捨て理性の範囲で物事を自然に見る」の意味で捉えると分かりやすい。
これらは全て主人公が目にしたもの、成し遂げたもの、使用したものであり、それで啓蒙が上がるということは、
主人公の中にある人の理性の範囲で得られた景色、経験が偏見を捨て(軽減され)、世界の自然体を少しばかり見えるようになったという意味になる。
事実、啓蒙の上昇に伴ってオドン教会に纏わりつくアメンドーズが赤い月が現れる前に見えるようになったりするなど、主人公が見ている世界の認識が広くなっていっていることを意味している。
またヤーナム民が異邦人を嫌ったり教会以外の狩人を蔑んだりするなどヤーナム全体が強い偏見に染まっていることからも、啓蒙による認識の幅が極端に狭まっている状況下であるとも考えられる。
アイテム狂人の智慧は、いわゆる狂人が得ていた知識である。
それを使用すると啓蒙を得るという現象はすなわち、知識を獲得したことによる偏見の軽減化が発生しているため。
上記の啓蒙を獲得する状況は全て「知る」ということが関係しており、目や耳、そして脳で捉えたものを受け入れることによって自己完結していた真実を本当の真実に近づけさせる。
曖昧なもので認識していたものを知ることで確信に変わる。狂人の智慧は知るための知識を与えるものである。
しかし人の知識では説明できない存在、上位者や悪夢の存在などが作中多く存在し、そしてそれが真実であるとなっているため、
尋常ならざる真実を知ってしまった高啓蒙状態は、多くの知識を基に人とは遠い思考を持ってしまうため、人としての認識能力を超えてしまっている状況下であると考えることができる。
自らのキャパシティを超えた思考で脳が悲鳴を上げることが、啓蒙と発狂の関係ではないだろうか。
| あらゆる儀式を蜘蛛が隠す。露わにすることなかれ 啓蒙的真実は、誰に理解される必要もないものだ |
ビルゲンワースにあるメモにはロマが隠したとされる儀式、メンシスの赤い月を呼ぶ儀式についてもたらされる世界を”啓蒙的真実”と言い表している。
メンシスの儀式によって起きた現象の主なもので住民らの無差別な獣化があるが、その現象を啓蒙的真実とするのは人の本質が獣であるからを根にする。
ヤーナムは同じ人間でありながらも病を広げる原因でもある獣を忌み嫌っている。人と獣は同じであるという真実を知らないため、彼らは真実を知ろうとも見ようともしないのは当たり前である。
ヤーナムはそういった偏見に塗れた都であるため、啓蒙思想とは程遠い存在に位置している。
しかしメンシスの儀式によって啓蒙的真実、すなわち偏見を捨てさせ、真実を無理矢理見せる状況が生み出された。これは同時に常人にも上位者が見えるようになることにもなる。
偏見を失った人々は本質である獣を受け入れてしまい、獣化する。
赤い月の世界は常人皆の認識の幅を広げる環境下であるということが、ビルゲンワースのメモで把握できる。
上の文章では、啓蒙という語の由来を踏まえておらず、理解が不十分なまま書かれてしまっています。
大きくは間違っていませんので、ここでは補足という形で
語の由来から含めた、啓蒙という単語の意味
そしてその上でのゲーム内での啓蒙の意味付けを説明していきたいと思います。
さていきなり少し本題とそれますが
日本語には和語、漢語、朝鮮からの借用語、和製漢語などさまざまな由来の言葉があります。
和語というのがもともとの日本語オリジナルなもので、擬音語・擬態語から作られたものが多いです。
ぴよぴよ→ひよこ、ぱたぱた→はたがその例です。
うつくしいなど音を聞いただけで意味が分かる単語がこれに当たります。
それに対して、中国から借りてきた言葉が漢語です。
強行・恐慌・教皇など、キョウコウと音で聞いても意味が分からない単語がこれに当たります。
このように、ひとくちに日本語といっても由来が様々であり、入ってきた時代も違います。
啓蒙という単語がメジャーになったのは明治時代以降ではないかと思います。
開国し、海外の新しい概念を取り入れるために色々な翻訳語が作られました。
wikiによると文化・文明・科学・哲学などだそうです。
啓蒙も同様に、海外におけるEnlightenmentの翻訳語として充てられたものだと考えられます。
したがって、啓蒙の意味を考えるのなら、翻訳元のEnlightenmentの概念を知る必要があります。
enlightenmentは en + light + en + ment の4つに分けられます。
enは動詞化する形態素で「~する」、lightはご存知の通り「明かり」、mentは名詞化する形態素で「~こと」なので
enlightenmentの意味は明るくすること、ということになります。
しかしながらEnlightenmentはただ単に明るくするという意味でなく、より思想的な含意があります。
ヨーロッパの歴史として、領土の確定があります。
ヨーロッパはゲルマン民族の大移動やアラブ人の侵攻、騎馬民族の侵攻など常に戦いの渦中にありました。
そのため、支配関係が複雑で、現在のような領土の確定した国が出来にくかったと言えます。
これは16世紀までの話で、16世紀以降は現在のようにだんだんとヨーロッパの各国が力をつけ
それまで侵略されていた土地を取り戻し、アラブ人を逆に攻める時代に変わりました。
これが大航海時代であり、ヨーロッパがそれまでアラブ人の支配下にあったアフリカ北部に進出、
さらにはインドへの到達、日本へも来ることになりました。
そうこうして、18世紀にはヨーロッパ内部の国づくり、領土確定も以前より安定して行われるようになりました。
そんな時代の思想が啓蒙主義です。
侵略される時代が終わり、ある程度の豊かさ、安定を手に入れ、今度は思想面での「確定」をする余裕が出てきました。
以下こちら(http://www.y-history.net/appendix/wh1003-031.html
)からの引用です。
もう一度まとめ直しますと、啓蒙とは
ということでした。
一般的に啓蒙という言葉を使うと、「目からうろこを落とす」「新たな知識を与える」という意味になるかと思います。
支配的な当然とみなしてきた思考から脱却し、新たな視点を手に入れるような、そんな無知から有知への進展です。
ゲーム内において啓蒙の意味するところも基本的には変わらないと思います。
無知から有知になること。
何も知らなかったヤーナムについて、世界について知っていくこと。
その知の量が「啓蒙」ということではないでしょうか。
啓蒙が増えると、人形が動き出し、異形の生物がはっきり見える。「目からウロコ」の真実です。
英語版ではInsightと翻訳されていますが
insightは in+ sight 「中を見る」の通り
外側の表面的な理解ではなく、内側の、本質に対する理解を表す単語です。
英語に翻訳した際にInsightになっているのは、Enlightenmentは「明るくすること」という展開を表す語であり
知識の静的な量を表す単語としては不適だからではないかと思います。
啓蒙とは、世界の暗い部分に光を当てていくように、知らなかった物事を知っていくこと。
ゲーム内における啓蒙とは、その知っていった物事の量、世界の本質的理解の度合いを表す単語。
以上私の理解に基づく説明になりますが、特に歴史部分に関しては大雑把な記述・誤記もあるかと思います。
なにとぞご容赦ください。
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